定年後に「月5万円」稼げたら大きいが、バイトで稼ぐのは結構大変
再雇用で65歳まで勤め上げ、フルリタイアすると、収入源は年金がメインとなる。
そこで、アルバイトでも、ひとり起業でも、「月5万円」稼げると結構楽になる。
私は「月5万円」位なら、ちょっとバイトしたらいいので楽勝かと思いきや、計算してみるとそうでもないことに気が付いた。最低賃金が上がったとは言え、時給2千円の仕事はそうそうない。東京でも見つけやすいのはせいぜい1200~1500円位ではないだろうか?
そうすると、月5万円を稼ごうとすると、月に40時間、週当たり10時間働かなければならない。これは週1日では無理で、半日以上のバイトを週2回入れないといけなくなる。
見つけやすいバイトは、飲食、警備、物流といったものが多く、事務系は少ない。そうなると、60代でホワイトカラー系の仕事したしたことがないサラリーマンにとっては、馴染めるかどうかはわからない。
ブログ、X、YouTube等で「月5万円」稼ぐのは難しい
バイトで月5万円はちょっときついとなると、他に「月5万円」稼ぐ方法として思いつくのは、ネット系ビジネスだ。ネット系ビジネスと言っても起業というほど大げさなものではなく、現役サラリーマン時代であれば「副業」の対象となるようなビジネスである。
例えば、ブログ、X、YouTube等のアドセンスやアフィリエイトがその例であるが、
これらのネット系ビジネスで収益化するのは長い道のりである。
コロナ前のいい時代は、ブログのアフィリエイトで要領のいいサラリーマンは軽く数十万稼げたという話も聞くが、ブログブームは去り、今もブログで稼ぐにはかなりのスキルや労力が求められるようだ。
今は動画系が人気で、YouTubeで収益化も可能なようだが、チャンネル登録者千人は容易ではない上、機材等の費用も結構かかるようだし、BGM、テロップ等、文字系コンテンツと比べてやることが多く、定年後のサラリーマンにとってはハードルが高い。
そこで、少数でも濃いファンを対象にしたネットビジネスはどうか?
こういった話を、今でもブログやSNSを起点に月数百万円を稼いでいる専業の人にしてみると、「月5万円なら、ブログやSNSからメルマガに誘導して、そこでビジネスをする方が簡単だ」と言われた。
どういうことかと言うと、ブログやSNSで収益化するには、多くのPV(ブログのPage View)や数万人単位のフォロワーを集めることが求められるが、そのような「量」を追求するのは大変で、「インフルエンサー」のポジションに就けるのはほんの一握りなので、誰にも出来るものではないという。
他方、「月5万円」程度であれば、ブログやSNSを使って300人位をメルマガとかLINE公式に誘導して、そこで少数であるが「濃い」ファンを対象にビジネスをした方が現実的では無いかということだ。これだと、例えば、アメブロのフォロワーが300~500人レベルで可能だということである。
確かに、この話を聞くと、インフルエンサーになる必要は無く、こじんまりとしたビジネスで実現できそうな気はした。
少数の濃いファンを対象としたネットビジネスのイメージ
このビジネスで最初に気になったのが、具体的にどうやって稼ぐのかである。
ブログやSNSのアドセンス、アフィリエイト、ECを用いた物販、noteの様なコンテンツ販売ならわかるが、少数の濃いファンを対象に、どうやって収益化するのだろうか?
このビジネスに詳しい人によると、ゴールのイメージはこんな感じである。
まず、「お茶会」というのを開催する。例えば、星占いを教えてあげますとか、読書会(ビジネスや自己啓発系)を開催しますということで、参加費3千円程度、参加者4人で、1回あたり1万2千円。
そして、次に、興味を持ってくれた人がいたら、その人に対して、個人コンサルを2時間1~3万円、或いは、ZOOMでセミナー(例えば2時間5千円)を開催する。
そうすると、月にお茶会1~2回、個人コンサル1~2人で月5万円というイメージである。
或いは、単価5千円のZOOMセミナーで月に10人参加者がいたら5万円である。
少数の濃いファン対象ビジネスに必要な2つのこと
確かに、こういったビジネスであれば、メルマガとかLINE公式に300人位集めることができれば可能な様な気がしないでもない。
ただ、問題はそこまでどうやって持っていくかということであるが、このビジネスを実現するには2つのことが必要となるそうだ。
1つは「集客」、もう1つは「売るもの(プロダクト)」である。
これはどんなビジネスでも当てはまるのであるが、売るもの(プロダクト:こっちの方がカッコいいので以下はプロダクトと言う)が無いとビジネスは始まらないし、次に、いいプロダクトがあっても、集客しないとお金にはならない。
具体的には、「集客」はアメブロとSNSで頑張ってフォロワーを増やして、メルマガ会員を集める。プロダクトについては、自分が得意で、かつ、ニーズがあるものを見つけて磨いていく。こういったイメージである。
集客のプロセス
集客は2つのステップから成るようだ。
いきなり、メルマガやライン公式には登録してもらえないので、最初のステップは、
アメブロを頑張って、300~500人位のフォロワーを集めることである。
そのためには、毎日1記事(500~1000字)を投稿しつつ、アメブロのSNS機能を活かしてフォロー・フォローバックで地道にフォロワー集めをするということだ。
ただ、ワードプレスのブログだと、毎日2千字クラスの記事を1年間続けて、ようやくPV数万に行くか行かないかの厳しい世界であるのに対し、アメブロだとフォロワー300人は早ければ数か月でも到達可能という点は魅力である。
その際に、得意なSNSがあれば、そこからもアメブロに誘導することが望ましい。
男性サラリーマンであれば、フェイスブックあたりは使えるそうなので、そこにも日々投稿して行きたいところである。
そして、2つ目のステップがメルマガ会員をアメブロから集めることである。
アメブロでフォロワーがある程度集まり、プロダクトの内容も固まると、徐々にメルマガに誘導して行くこととなる。まずは100人集めることがポイントで、こちらはそこそこハードルが高い。とりあえず、アメブロ開始から1年を目標にやってみるのがいいらしい。
メルマガ会員100名突破の段階で、お茶会1回でも開催できると、かなりモチベーションは上がるだろう。
プロダクトを用意する
定年まで勤め上げたサラリーマンにとっては、プロダクト作りが課題かも知れない。
潜在的には何らかの専門性やスキルを持っていても、それを、需要者のニーズに合わせてプロダクト化するのは一工夫いる。
ただ、特別高度な専門性や技術が必要なわけではなく、うまく市場を見つけ、ニーズにあった見せ方が出来るかがポイントのようだ。
この点、女性の方が得意という話もある。
例えば、「50代女性のスキンケア方法」、「断捨離の実践術」、「自分の足にピッタリ合った靴の見つけ方」、「恋愛カウンセラー(不倫、夫婦問題に特化等)」といったものである。
かなりニッチな分野の様にも見えるが、市場を細分化していくことが重要で、この人たちは月に5万円どころか、軽く10万円以上稼いでいるらしい。
男性の場合でも、「高齢者に特化したパソコン/スマホ教室」、「海外駐在経験を活かした英会話の基礎」といった切り口がある。
サラリーマンの場合、自分がやってきた専門分野、例えば、経理、人事、営業、広告・宣伝等いろいろあるが、これをストレートにプロダクトにしようと思ってもニーズが見つからない。ただ、ちょっと捻りを効かせて、「元人事部長が教える社内コミュニケーション術」的な形に仕上げると、ニーズが生じる可能性がある。
このあたりのプロダクトは、アメブロ等で情報発信を行い、そのプロセスを経て磨かれていく。フェイスブックがあれば、プロダクト案を発信し、フィードバックをもらうことによってニーズに合致した形に磨いて行くことができる。
以上が、少数の濃いファンを対象としたネットビジネスの概要である。
これは、ブログやSNSでインフルエンサーになる必要は無いので、収益化できる可能性は相対的に高いと思われるが、ある程度、継続とセンスが問われるので誰でも上手く行くわけではない。
ただ、上手くフィットすると「月5万円」を上回るポテンシャルはあり、アップサイドは期待できる。
定年後は時間があるし、年金や金融収益もあるだろう。
また、絶対に稼がないと行けなというプレッシャーも無いので、再雇用位の段階で興味がある人は始めてみてはどうだろうか?
この種のビジネスで「月5万円」でも稼げるようになると、お金の問題だけでは無く、やりがいや自分の「居場所」の問題を一気に解決できるだろう。