定年後に向けた資産形成、遂に信託銀行で積立投資を始めてみた

1.定年後とお金の問題

 サラリーマンであれば、誰でも、定年後のお金については不安があるだろう。

定年後は、今まで毎月振り込まれていた給料が途絶えてしまうからだ。

 そして、2019年の「老後2000万円問題」は、メディアや金融機関が更に気を引くために煽りまくるので、老後は4000万円、6000万円、1億円と必要とされるお金の額がどんどんエスカレートしていく。

 もちろん、サラリーマンの場合は、退職金や企業年金が充実している恵まれた人はいるものの、それでも、定年後のお金については何らかの不安はあるだろう。

2.定年後のお金の問題についての対策

 定年後のお金の問題を解消するために、その対策を講じる必要があるが、問題は定年後のお金の問題を意識する頃には、ある程度の年になっている場合が多い。

 若い時は、住宅ローンや子供の教育資金等、定年後のお金の問題以前に、山ほどお金のかかる問題はあるからだ。

 ようやくそのあたりの見通しが立つことには、50歳を過ぎていることも多いだろう。

そうなると、定年後のお金のために資産形成をしようと思っても、残された期間は長くないという問題がある。

 とは言え、期間が十分ではないとは言え、やらないよりもやった方がマシなのは間違いない。

また、投機で一発逆転を狙うべきではないので、今からでもコツコツと積立投資を始めるのが最も手堅い方法だろう。

 3.実際に、50歳を過ぎてから、定年後のお金のために積立投資を始めてみた

 私の場合は、比較的貯金はしっかりとしていたつもりであるが、実質的にその全てが預貯金と個人向け国債であった。

 しかし、コロナ後の激しい円安・インフレによって、私の金融資産は実質的に目減りをしてしまった。このため、遅ればせながら、50歳を過ぎてから積立投資を始めることとした。

 それでは、どういった積立投資を始めるかについてであるが、まずは、月々の積立投資金額を決める必要がある。サラリーマンの場合は、ボーナスも考慮して年あたりの積立投資額を決めるのがいいだろう。

 私の場合は、額面の年収の約15%弱を積立投資に振り向けることとした。

その代わり、それ以外には貯金等は行わない。今までは預貯金と個人向け国債しかやってこなかったので、それで流動性の問題は無いからだ。

 期間としては、とりあえず10年間を考えている。

現在の年収水準を、あと10年間継続できるかどうかは怪しいが、その場合には既存の預貯金を積立原資にすればいいと考えている。積立投資は10年、15年と期間が長くなればなるほど複利効果が効いて来るのであるが、若くは無いので、とりあえず10年頑張るしかない。

 残るは、何を投資対象とするかであるが、私の場合は、外国株式と外国債券とを半々で投資をすることにした。

 FPに相談したり、個人の資産形成系の本を読んだりしたところ、100%外国株式(SP500とかオール・カントリーとか)がいいのではということだが、私の場合は、少し機関投資家っぽく債券にも投資してみたいと考えたのである。

 また、それには、5年後、10年後にはドル円は、180200円かそれ以上の円安になっているのではないかという相場観もある。

 とりあえずは、それで始めてみようと思った。

4.三井住友信託銀行に行ってみた

 積立投資を開始するにあたっては、三井住友信託銀行で始めることとした。

証券会社だと変な投信や保険を勧められる不安があったし、メガバンクは預金口座があるので、投資については信託銀行でやるのが良いと考えたからだ。

 また、信託銀行は証券投資や不動産投資をするための金融機関であるので、顧客層は富裕層が多そうで、何となくカッコいい感じがしたというのもある。

 三井住友信託銀行にアポなしで行くと、1時間位待たされた経験があったので、今回は予約してから行くこととした。

 そうすると、待ち時間は無いものの、いろいろな書類作成作業があり、

トータルで1時間以上かかってしまった。

 なお、投資対象は予定通り、グローバル債券インデックス投信と全世界株式インデックスファンドである。

 そのポイントは、両者共にノーロード(購入時に販売手数料がかからない)かつ運用報酬が非常に安いインデックス型ということである。

 似たようなタイプの投資信託は、それぞれ複数の種類があったが、そこは純資産総額(AUM)の大きさや、運用会社を見て判断した。まあ、ここではそんなに大きな違いにはならないと思うが。

5.感想と今後やるべきこと

 実質的に生まれて初めての株式・債券投資を50歳を過ぎてから開始することになったので、積立投資を決意してから、実際に信託銀行に足を運んでスタートするまで、半年以上かかってしまった。

 ただ、それまで個人投資家向けの資産形成に関する本を何十冊も読んだり、FPや金融機関に足を運んだりしたので、ある程度それは仕方がないことだと思う。

 なお、上記の積立投資については、「節約」を始める前にスタートしたものである。

今後、節約をしていくと、もう少し積立額や他の投資に向ける資金が増える可能性がある。

 従って、今後は節約について考え、それを実行して行くことが課題である。

 なお、積立投資については、いわゆる「ほったらかし投資」なので、途中半年ごと位には運用成果をチェックするが、途中相場が乱高下しても放っておくつもりである。とりあえずは5年位はこのまま放置しておきたいところである。

 今後、定年後の資金のための積立投資がどうなっていくか、非常に楽しみである。