極楽定年生活について考える

パーツではなく、理想の定年後の生活について考える必要性

 私は、50代なので、定年後に向けて準備をいろいろとやっているところである。

定年準備ということで、いろいろ本やウェブコンテンツを調べてみたり、金融機関やファイナンシャル・プランナーに相談したり、知人の話を聞いたりと、情報収集をやってきた。

 そのため、定年後の「お金(老後資金の蓄積)」、「娯楽」については具体的な対策と行動が採れているつもりだし、さらに高次元の「自分の居場所」を見つけることが重要である点は認識している。

 しかし、お金、仕事(居場所)、健康、娯楽等は、それぞれ大事であるが、あくまでも充実した定年後を送るためのパーツ、手段であって、それによって理想の定年後が送れるかどうかはわからない。

 そういったパーツの上位にある、究極の定年後の目的というかコンセプト的なものが無いと、健康、仕事、お金、娯楽があっても、本当に自分にとって極楽生活と言えるような定年後が送れるか私は不安に感じたのである。 

とは言え、理想の定年後の生活のコンセプト的なものは簡単には見つからない

 お金や仕事といった個々の準備は進めつつも、理想の定年後のコンセプト、目的といったものを見つけることが重要だと認識したのはいいが、意外とそれは見つからない。

 それは個々の幸福感につながるもので、主観的でOKなので何でもいいのだが、だからこそ、見つかりにくい面があるのかも知れない。

 何か、「これだ!」と直感できるような、ロールモデルとなる生き方をしている人がいれば早いかも知れないが、まだ見つかっていない。 

大前研一さんの「人生を変える3つの方法」を参考に考えてみる

 そこで、大前研一さんの有名な「人生を変える3つの方法」をヒントに、いろいろと考えてみた。

https://president.jp/articles/-/17083?page=1 

これは、人生を変えるには、「時間配分を変える」、「住む場所を変える」、「付き合う人を変える」というのが効果的な方法ということである。

 定年後には、自動的に、あらゆる自分を取り巻く環境が変わるので、理想の定年後生活に向けて人生を変えるチャンスである。このため、「時間配分」「住む場所」「付き合う人」を非常に変えやすい状況にあると言える。

 まず、「時間配分」について考えてみる。

定年退職すると、通勤、勤め先での拘束、業務時間外のお付き合い等から一気に解放されるので、自分が自由に使える時間が大幅に増える。

 私の場合は、増えた自由時間を、自分がやりたい仕事(ひとり起業)と娯楽(読書や旅行等)に振り向けたいと考えている。そして、「ひとり起業」については、情報発信によって集客し、コンサル的なサービスを提供することを考えているので、インプットが重要になる。インプットについては、本やウェブコンテンツだけではなく、セミナーや個人コンサルを受けたり、新たに構築した人脈を通じて収集したいと考えている。また、それまでに自己投資に向けた軍資金を貯めておくつもりなので、合宿系の高額セミナーに参加することも憧れの一つである。そういうところに参加をすると、ある程度資金的余裕があり、時間の融通が利くことが必要なので、イケてる会社経営者・個人事業主と知り合うチャンスが大いにあるそうなので、そういった下心もある。そう考えると、「思う存分インプットが出来る」というのが、理想の定年後を構成する一つの要素であると、何となく気がついてきた。

 次に、「住む場所」である。

地方移住をするのであれば、住む場所に加え、付き合う人も時間配分も一気に変わるだろう。

自分が理想とする場所があって、そこでやりたいことが決まっている人は、その場所への移住を実行すると、あらゆるものが変わり、一気に理想とする定年後の生活を送れるだろうから、わかりやすい。

 とは言え、移住したとしても、本当に自分が思い描いていた生活が出来るとは限らないし、失敗したと思っても後戻りすることは非常に難しいので、リスクを伴う決断でもある。

 私の場合は、暖かい海系の土地に憧れるので、宮崎市、松山市あたりには興味があるが、割と現実的なので、完全に地方移住することは無いと思っている。ただ、本当に気に入った場所が見つかると、年に延べ1か月位滞在するということは可能である。或いは、好きな場所が複数見つかると、それぞれの場所に長めに滞在してみてもいい。

 そのために必要なのは、東京を離れても継続可能な「ひとり起業」を確立することであろう。まあ、少し前に流行ったノマドワーカー的な生活かも知れないが、私は年がら年中移動をしていると疲れるので、基本は東京をベースにして、トータルで年2割位、好きな場所で過ごせたらいいなと思っている。

 最後に、「付き合う人を変える」であるが、サラリーマンの場合はフルリタイアすると、自動的に「付き合う人」は変わってしまう。ただ、フルリタイアするだけだと、「付き合う人」が「変わる」というより、「いなくなる」が実態であろう。そのため、「付き合う人を変える」には、意図的に行動して、新たに人脈を構築していく必要がある。

 私の場合、これについては明確なコンセプトがある。

それは、「個人事業主」との人脈を形成するということである。

私は長年サラリーマンをやってきたので、知っている人、交流のある人達はほとんどサラリーマンである。だからこそ、定年後は「個人事業主」の世界を見てみたいということである。

 「個人事業主」と、「会社経営者」と書かなかったのには理由があり、私が知り合いたいのは、多くの人を雇っている会社社長ではなく、小規模或いは基本ひとりだけで事業を営む人達である。会社形態には拘らないので、弁護士、税理士等の士業の方も含まれる。

 そういうコミュニティに入っていくためには、自分がある程度成功する必要があるので、それは定年後に「ひとり起業」を頑張るモチベーションにもなる。

  以上のように考えてみると、私の場合は、「住む場所」を変えることはそれほど重要ではなく、「ひとり起業家として、十分なインプットを行い、それによってある程度の成功を収め、個人事業主としての定年後を送る」というのが漠然とした理想形であることがわかってきた。 

定年後の「理想の一日」を妄想してみる

 理想の定年後の生活を漠然と考えても、なかなか答えが見つからないので、「理想の一日」について具体的に妄想してみる手もある。

 これは、私がたまたま見つけたブログ記事に共感したからである。

この方は元外資系・国内系の企業にお勤めであった元サラリーマンであり、現在は64歳の手前であり、アルバイトと情報発信系の副業を中心に生活されている。

この方が、何気ない普通の一日に大きな幸福感を感じることができる理由について書かれており、非常に共感できた。

https://marstyle555.com/retirement-blog-soliloquy-279-what-is-most-important-now-for-a-retired-person/ 

この方は、定年後の生活において、「嫌なことをやらなくてもいい」、「自由にやりたいことができる」という有難さを非常に重視し、認識されているのである。それを「退屈だ」「張り合いがない」とネガティブな評価をする定年退職者もいるだろうから、どのような考え方ができるかが幸福度を決めることに繋がるということを、私は認識できた。

 そういうわけで、この方の真似をして、私なりの理想的な定年後の一日を妄想してみたい。

 まず、私は朝型人間なので、現役時代と同様に6時位には起床して、朝の時間を有効活用したい。

 私の場合、朝食で何を食べるかとか、どこで食べるか(モーニングサービス)とかには、特に拘りはない。他方、私は朝の頭が働く時間を「アウトプット」、即ち、ブログ、SNS、メルマガ等の執筆や、個人コンサル、セミナー等に充てたいと思っている。このため、のんびり朝食を取りながら、新聞とかウェブ情報を見るということは基本やるつもりはない。

朝食は、コンビニのパンと野菜ジュースでサクッと済ませて、コンテンツのアウトプットに充てるのが理想だ。

 また、ルーティーンのコンテンツ作成だけでなく、ビジネス戦略についても練る時間にしたいので、アウトプットの時間が少なくて済む日は、どうやって収益を増やしていくかと言ったことをじっくり考える時間として使えればいいなと思っている。

 そして、私の場合は、通勤は特に苦にならない反面、自宅では集中ができないタイプなので、定年後も現役時代と同様に都心まで出勤して、シェアオフィスで仕事をしたいと思っている。ただ、シェアオフィスが開くのが朝の8時からというところが結構多かったので、満員電車を避けるために7時台に都心について、ドトール等のチェーン店でモーニングを取るケースもあるかなあと考えている。

 朝のアウトプットの仕事は、78時にスタートして、10時過ぎには一通り片付けたいと思っている。おそらく、それぐらいの時間で集中力は途切れるだろう。

 ランチについても、特に拘りは無いが、せっかく都心のシェアオフィスに通勤するのであれば、週何回かは、人気のB級グルメ店をスタンプラリーの様な形で、周っていくのも面白いと思っている。そして、お店については、ブログやSNSで紹介したいと考えている。

 午後の時間は、主としてインプットに充てたいと思っている。

日々のコンテンツ作成に繋がる、本、雑誌、ウェブコンテンツを見る他、個人コンサルを受けたり、セミナーに参加したり、いろいろなところから情報をインプットするつもりである。

 また、アウトプットは午前中にやるつもりであるが、翌朝にどんな記事を書くかについての予定を立て、見出しと構成あたりを考えておこうと思っている。いきなりゼロから書き始めるよりも、大枠が出来てから書き始める方が遥かに効率がいいからだ。

 それから、時間に余裕がある時は、小旅行も悪く無いかと思っている。

東京メトロでの名所巡りとか、或いは、八重洲のバスターミナルから、ちょっと遠出して茨城あたりのバス旅行も面白いかと思っている。そうすると、これも定年後の娯楽の一つということで、ブログやSNSのネタとして使えるはずだ。

 夜の時間は、主として娯楽に充てるつもりである。

本、ウェブコンテンツも、仕事に直結するか否かに関係なく、好きなものを見るつもりである。

 また、定年後は「個人事業主」としてのコミュニティに入っていきたいと考えているので、そちらの世界の人と食事に行ったり、交流ができればいいなと考えている。

 私は朝型であるので夜更かしはしないだろうから、12過ぎには就寝という、現役時代と同様の生活習慣を続けると思う。

 とりあえず、現状では以上の様な定年後の暮らしぶりができれば、自分にとっての極楽定年生活になると思うが、まだまだ練れていない点が多いと思う。

 今後もこのテーマについては引き続き継続的に考えていきたい。

そして、誰かロールモデルと思える人に出会えれば、一気に具体化が進むと思う。