定年後、「ひとり起業」を始めるために50代でやっておきたい自己投資

お小遣い稼ぎ程度でもいいので、定年後に「ひとり起業」が出来たら最高

 定年後に、自分のやりたい仕事が出来れば非常に良い。

もう取りあえずサラリーマンはリタイアしたし、退職金も受取り、年金ももらえるようになれば、プレッシャーを感じることなく、自分のペースで働ける。

 そして、現役時代と比べ、年金生活になると大きく収入は減るので、そうした中、自分の好きな仕事で月5万でも、10万でも稼げると非常に楽だ。

 「ひとり起業」で、従業員を雇うことなく、オフィスも自宅かシェアオフィスで、仕入れ、在庫、設備投資、借入も無く、ネット中心のビジネスであればリスクも無い。

 ただ、サラリーマン時代とは違って、売るもの、即ち、プロダクトは自分自身で企画・開発し、集客・販売も全て自分自身で行うわけである。定年後にいきなりスタートしようとしても、上手く行かないし、時間もかかるだろう。

 そこで、定年後に「ひとり起業」を始めるに当たって、50代のうちから自己投資しておくべきことが、いろいろとある。 

①起業一般の勉強

 大きな組織の歯車としてのサラリーマンから、一から十まで全て自分1人でやらないといけない「ひとり起業」家になるには、マインドから全て変える必要があろう。

 このため、起業一般について徐々に学んでいく必要がある。

この起業一般を学ぶには、お金をかけなくても、書店・ブックオフでいくらでも本を読んで勉強できるし、地方公共団体とかベンチャーキャピタル等が主催しているイベントに参加することもできる。

 また、個人事業主としての税制を学ぶ必要もある。

ただ、サラリーマン時代にはほとんど使えなかった「経費」が使えるようになるというのは魅力的である。個人事業主特有の有利な税制等について勉強するとモチベアップにもつながるだろう。

 それから、サラリーマンと個人事業主とでは、発想法、マインド、行動パターン等、大きく異なるので、個人事業主のコミュニティに入ってみて、体得することも良いだろう。

人脈はゼロから気付いて行かなければならないだろうが、今まで見えなかった景色が見えるだろうし、面白い話も聞けるだろう。いろんなイベントに参加したり、有料のコンサルを受けてもいいので、そういった機会から個人事業主たちとのネットワークを築いていきたいところである。 

②ブログ/SNS ~集客の手段~

 「ひとり起業」の場合、集客は会社の営業マンがやってくれないし、サラリーマン時代は凄腕のセールスだという自負があっても、組織の後ろ盾も看板も無いので、集客の手段としてのブログ/SNS運営術を磨いていく必要がある。

 高齢男性の場合、Instagramはフィットしなそうだし、YouTubeはかなり大変である。

そこで、とりあえず始めるにはアメブロとか、X(旧Twitter)あたりがいいのではないだろうか?両者共に無料・低コストでスタートできる。

 ただ、両者共に、コツコツと情報発信を継続しないとPV、フォロワーは増えないし、それなりのテクニックも必要である。これらのスキルを学ぶには1年以上実践してみる必要があるし、プロダクトを変えたりする場合には、ブログやSNSを作り直すケースもあるだろう。

 新しいことを学ぶのは少しでも若い方がいいので、とりあえずは50代のうちにスタートしたいところである。

 アメブロやXの運営については、個人コンサルを受けることも可能だが、最初からお金をかける必要は無い。また、高額なコンテンツを買う必要は無い。まずは自力で頑張れるところまで、やってみる方がいい。 

③プロダクト作り

 定年後の「ひとり起業」は、ネットで集客をして、そこで、自分自身のプロダクトを販売することである。アメブロやXで多くのフォロワーを集めても、課金してもらえるプロダクトが無いと商売にはならない。

 このプロダクト作りは、自分が得意なこと、好きなことをベースに考えていけばいいのだが、何が受け入れられるのかは、やってみないとわからないことが多い。ブログやSNSにおいてフォロワーの意見を聞きながら、磨いていく必要がある。

 ただ、特別凄いスキル・特技が無いとプロダクトにならないということはない。

他の人よりもちょっと詳しくて、教える側の立場になればいいのである。

 そのためには、絞り込みが重要で、例えば英語が得意であれば、「高齢者対象」の英会話実践法とか、「メタボ退職者向け」のランニング・ダイエットという風に、対象者を絞って行けば勝機は生まれる。

 このプロダクト磨きについては、先ほどのブログ・SNS運営を通じて実践していきたい。 

④IT

 ITといっても、プログラムを書くとか、そんな難しい話ではない。

ただ、年を重ねるにつれ、最新のITから遠ざかるリスクがあるので、こちらの分野にもアンテナを張っておくというレベルである。

 例えば、ChatGPTを使って、ブログやSNSのネタを考えたり、情報発信のためにコンテンツ運営の効率化を図ることができるし、数万円くらいからその手の講習を受けることもできる。

 集客ツールが最新のテクノロジーと連動するわけなので、このあたりへの関心度は強めておいた方がいいだろう。

 と言いつつ、私もこちらの分野は非常に弱いので、ブログの月間PVが5万を超えるようになると、有料でコンサルを受けようかと考えている。 

⑤副業経験

 副業規制は緩和の方向にあるし、少額であれば稼げる手段は増えている。

現役サラリーマン時代のうちに、何でもいいので、副業で稼いだ経験を作っておくと、定年後の「ひとり起業」においても自信になるだろう。

 サラリーマン時代の給与収入以外に、自分自身の力だけで稼ぐことが出来れば、たとえ少額であっても非常に嬉しいものである。

 かつてのように、ブログのアフィリエイトで稼ぐのは難しくなったが、数千円位のレベルだと、noteで有料コンテンツを販売する手もある。また、メルカリで単発的ではなく、継続的に月当たりの売上1万円を実現するというのも悪くない。サラリーマンとは違って、全て自分自身で意思決定して行動できるので、ここでやりがいを感じることが出来ればしめたものである。

 また、ネットに限らず、タイミーでスキマ時間を利用した現業系のバイトでもいいし、昔ながらの家庭教師や塾のお手伝いでも構わない。将来の「ひとり起業」という目的があれば、学生バイトの頃とは違う、何らかの気付きがあるはずだ。

 私も機会があれば、この手のバイトもやってみたいと思っている。

フィットしないと思えば、すぐに止められるので、問題は無いはずだ。

 まだ私も、定年後に向けて、集客手段のためにブログを始めた段階であるが、工夫次第で売上は増やせそうな気がしていて、楽しみである。