ミニマリストの本質は「嫌なことはやりたくない」?
最近、私は何故かミニマリスト系の動画にハマっている。
例えば、この動画を見て、大きく共感してしまった。
https://www.youtube.com/watch?v=GiNcq8CP1ws&t=155s
ミニマリストと言うと、今の比較的若い世代の人達という印象もあるが、私は何となく直感的に、定年後の生活と共通するものがあるのではないかと感じている。
ミニマリストは、余計な持ち物は持たずにガランとした部屋に住んでいるとか、贅沢はしないで少ない生活費で暮らしているというイメージがあるかも知れない。
しかし、それらは表面的なものであったり、手段であって、ミニマリストの本質というか目的は、「嫌なことをやらない」ということにあるのかも知れないと、上の動画を見て私は思った。
ミニマリストが少ない生活費で暮らしていく理由
上の動画では、ミニマリスト系ユーチューバーのあつしさんが、ミニマリストが少ない生活費で暮らしていく理由について語ってくれている。
幸福感を高めるためには、「やりたいことをやる」という考え方はあるが、「嫌なことをやらない」という考え方もある。確かに、凄い夢や目標が無くても、「嫌なこと」をやらなくていいのであれば、結構幸せな暮らしが出来るかも知れない。
そして、「嫌なことをやらない」生活を継続するには、生活費を下げていくのが手堅いやり方だということである。要するに、生活費が少なければ少ないほど、生活費を稼ぐ選択肢は拡がっていく。現に、このユーチューバーのあつしさんは、月10万円で生活していけるので、今は仕事を完全に辞めてユーチューバー一本で暮らしている。FIREを夢見て積立投資に励む若者達も、とにかく、節約をして生活費の削減に注力している。
確かに、多くの収入を得ようとすればするほど、選択肢は限定され、その職業に就き、生き残るためには「嫌なこと」に遭遇するリスクが高まって行くのだろう。
ミニマリストの価値観としては、無理して嫌なことをして「やりたいこと」を追求するぐらいなら、贅沢とかステータスとかは追求しなくても「嫌なこと」をやらない方がいいということなのであろう。
長くサラリーマンをやってきた私は、これとは全く異なる生き方をして来たのだと思う。
「嫌なこと」から逃れることなど考えず、ただただ、少しでも多くの収入や資産、或いは、肩書・職種などを長年追い求めてきた。しかし、定年が近づいてくるにつれ、こういった考え方もあるのだなと新鮮な気がしてきたのである。
定年後は「嫌なことをやらなくていい」貴重な時間
ミニマリストも「嫌なことをやりたくない」という生き方をするのであるが、
そのためにも、最小限の仕事(バイト)とかは、やらざるを得ない。
しかし、定年退職者は、年金という安定収入があるし、退職金や相続を通じて得た金融資産・収益不動産があれば、資産からの収入もある。
経済的には、ミニマリストよりも、恵まれたポジションにあるのだ。
だからこそ、この「嫌なことをやらなくていい」ということを十分に認識し、日々、楽しく充実した生活を送らないと勿体ない。
なお、ミニマリストというのはモノやストックを持たないイメージであるが、貯蓄を否定するわけではない。むしろ、貯蓄があれば「嫌なことをしない」生活を、より遂行し易くなるので、貯蓄は歓迎すべきものであろう。
また、定年後の生活というのも段階があり、役職定年、正社員の定年(再雇用期)の段階でも徐々に仕事のプレッシャーは減るので、「嫌なこと」をどんどん減らして行きやすくなるはずだ。
せっかく長年サラリーマン生活を頑張って来た成果でもある「嫌なことをやらなくていい」生活を享受するためには、50代の定年準備の段階から、少しずつ、それに向けた行動を取るべきだろう。
例えば、定年後のやりたい仕事、趣味・娯楽といっても、突然見つかることはないからだ。
定年後はとにかく時間があるので、それを活かしたお金のかからない娯楽はいろいろあるし、やりたい仕事と言っても大げさなものでは無く、ネットを活用した副業的なものであれば十分実現可能である。
このため、定年準備と言うと、老後資金というお金の問題が注目されがちであるが、並行して、定年後のやりたい仕事や娯楽も徐々に探して行くのがいいだろう。