定年後に向けて、ミニマリスト流の節約術を参考にしてみる

サラリーマンの場合、定年に向けて、役職定年、再雇用、年金生活と、徐々に年収は減収して行く。従って、家計のダウンサイジングについて考えていく必要がある。そのためには、ストレスをなるべく貯めずに、効率的な節約術を習得する必要があるだろう。

 そこで、私が最近ハマっている、あるミニマリストの節約術を参考に、定年後に向けた節約に応用できないか考えてみた。 

あるミニマリストが考える無駄な支出10選とは?

 この、ミニマリストのあつしさんが考える「無駄な支出10選」はこんな感じ。

https://www.youtube.com/watch?v=SN0dx0o_Vjs 

①家賃

②通信費

③コンビニ飯

④カフェ代

⑤消耗品費

⑥数回しか着ない服

⑦気が乗らない交際費

⑧使用頻度の低いサブスク

⑨ATM手数料

⑩医療保険 

定年準備中の50代サラリーマンを想定して上記10項目について考えてみる

 ただ、上の10項目は、アラサーの独身30代男性の話なので、それをそっくりそのまま私の様な50代の定年準備中のサラリーマンに応用することは難しいと思う。

 項目ごとに見て行くと、例えば、①家賃。

50代の既婚のサラリーマンの場合、持ち家のケースがそれなりに多いだろうから、簡単に住居費を削ることは出来ない。ただ、住宅ローンの借り換えはインパクトが小さく無いので、借り換えに要するコストと金利低下効果とを検証してみる価値はあるだろう。

 それから、⑥の消耗品費。

これは、私はピンと来ないのだが、一般的にはどうだろうか?

具体的には、高級ティッシュとか、高いシャンプーや石鹸を想定しているそうだ。

50代のサラリーマンのオジサン達は拘りが無さそうだが、女性の場合は、削減できる余地はあるかも知れない。

 あと、⑩の医療保険。

これはアラサーだと、確かに、あつしさんの言うように特にお金をかける必要は無いかも知れない。ただ、健康保険制度の改正の方向性等を踏まえると、定年後に向けた高額医療費対応をしておいた方がいいという説も有力である。このあたりは、業者ではなく、保険に詳しい中立的なFPに相談してみたいと思っている。 

50代のサラリーマンが応用できそうな項目

 この10項目の中には、50代サラリーマン男性でも応用できそうな項目は多い。

典型的なのが、②の通信費。どんな節約の教科書にも、スマホ代を削れと書いてある。

具体的には、大手キャリアから、格安SIMに乗り換えろという話で、そうすると月8千円が2千円位に下げられるということである。ちなみに、あつしさんはLINEモバイルを使っているそうだが、お昼の122時の繋がりが悪いから、UQに乗り換えることを考えているという。(ただ、これは動画撮影時の話しなので、今はLINEモバイルも改善されているかも知れないが)。

 この通信費の削減に成功すると、結構なインパクトがあり、夫婦二人で実行すると、この項目だけで月に1万円は浮くことになる。

 それから、私にとって耳に痛い話が③コンビニ飯である。

これは、「飯」に限らず、おかしやお酒も広く含むとのことであるが、オフィス街だとランチに出るタイミングが悪いと、ランチ難民になり、仕方なくコンビニ弁当を買うことが多い。

 栄養とか味の問題は置いておいて、コンビニ弁当は値段だけを見ると高くはない。

近年のインフレの影響でワンコインで買える選択肢は狭まったものの、500600円位ではそれなりに選べるはずだ。

 ただ、問題は「量」である。

私は特に大食いではないが、小食でもない。このため、コンビニ弁当だと、3時過ぎにお腹が好き、菓子パンとか、肉まんとかをコンビニに買いに行くことが多い。

要は、トータルで見たコスパが悪いのだ。

この点については、家計簿メモでも使ってチェックしてみたいと思っている。

 ⑤のカフェ代というのは、人によると思う。

タリーズとかスタバに何となく慢性的に通っている人は、本当に好きで、寛げるのならいいが、単に習慣化しているのなら見直した方がいいという話である。

私の場合はあまり当てはまらないが、スタバ好きで甘いドリンク類が好きな女性とかは改善の余地が大いにあるかも知れない。

 50代サラリーマンの場合、結構効果があるのは、⑦の気が乗らない交際費であろう。

もう定年を迎えると、会社との関係は切れてしまうので、付き合いが悪いと思われても、ここは削減できるところは削減した方がいいだろう。1回当たりの節約効果も小さくはない。

ただ、これは変動費であって、毎月定時に発生する訳では無いので、家計簿等で測定しないとその効果が見えないところが難しい。変動費の削減が上級者向けと言われる所以である。

 ⑧の使用頻度の低いサブスクというのは、当てはまる人も結構多いのではないだろうか?

サブスクと言うと、アプリ系を想定しがちだが、あつしさんが指摘するには、ジムは見直す余地があるのではないかということだ。

 ジムと言うと、定年後の行き場の無い高齢者の溜まり場のようだが、公園のウォーキングとか、家でのストレッチとか他にも代替策はある。居場所の確保というのなら、バイトでもすればいい話だ。そう考えると、ここは見直してもいいかも知れない。

 ⑨のATM手数料は確かに無駄だが、週1回、110円を取られるとしても月にワンコインにも届かない。あまり金銭的な節約効果は無いが、避けようと思えば避けれる無駄な出費なので、引き締めるために、注意せよということだろうか? 

節約によって得られる金額以上に大切なこと

 実は、これが一番大切な話なのだが、冒頭で書くのを忘れたので、ここで紹介したい。

上の動画で、ミニマリストのあつしさんが説明しているが、無駄な支出の削減というのは、それ自体が「目的」ではなく、あくまでも「手段」だということである。

 どういうことかと言うと、無駄な支出の削減によって、得られるものが重要だということだ。

例えば、家賃を減らせば数万円浮くが、その数万円を好きなこと、やりたいことに使えることが節約の本来の目的であるということだ。

 ゲーム的な感覚で節約を遂行するというのも悪くは無いが、やはり節約で浮いたお金を何か他の有意義な支出に振り向けるということが重要である。

その点、単なる「老後資金」の蓄積ということだけではなく、無駄な支出を削って、それを趣味・娯楽等に使ってみるという発想も忘れてはならないと思った。

 なお、ここでは固定費の削減に加え、「変動費」の削減にも繋がる話が紹介されているので、応用できるところは実行して行きたい。