定年後に家計簿をつけ始める意味はあるか?
「定年後に家計簿をつけるべきか否か?」、私が定年後の生活について参考にしているYouTubeアカウントで、このような話題が展開されていた。
https://www.youtube.com/watch?v=lhtv6NY2YmA&t=330s
私は50代の現役サラリーマンで、定年後に向けての老後資金を形成している段階であるが、周りの同年代の知人を見回すと、キッチリとアプリ等を使って家計簿をつけている人は必ずしも多くは無い。また、家計簿をつける人達が、そうでない人達よりも蓄財に成功しているというわけでもなさそうである。私自身は、大雑把に収支管理をしているが、キッチリと家計簿をつけているわけではない。
ただ、サラリーマンをフルリタイアして、年金生活になると、収入が減少するので、家計簿をつけて、よりきっちりとした支出の管理をするべきなのかも知れない。
家計簿をつけて管理するのは面倒である反面、支出に対する意識が高まるので、無駄遣いを抑制してくれる効果があるかも知れない。
とは言え、定年後になって初めて、アプリを使ってガチガチに管理をしようとしても、面倒くさくなり、途中で投げるかも知れない。
そういったあたりのバランスが気になって、この動画を見てみた。
定年後の年金生活において、どのように家計簿をつけるのが良いか?
家計簿は「紙」か「アプリ」か?
私自身もそうだが、この世代はデジタル苦手系の人も結構いるだろう。
そういう場合、昔ながらの紙の家計簿を使ってもいいと思う。これは、日記などもそうだが、紙の場合、物理的な存在感があり、アプリと違って、スマホの中に埋もれるということはない。机の上の紙の家計簿を置いておくと、否が応でも目に入るし、無料のアプリと異なり、お金を払ってそれなりの装丁のものを買うと、使わないと勿体ないという気にもなるだろう。
そういう訳で、定年後になって初めて家計簿をつけようという場合、アプリではなく紙の家計簿を使ってみるというのも全然アリだと思う。
アプリを使う場合?おすすめアプリは?
私はそもそも自分自身がアプリの家計簿を使っていないし、今まで使ったこともないので、どれを選べばいいかはよくわからない。
このYouTube動画の運営者夫婦は、レシマルというアプリを使っているそうだ。
家計簿アプリを選択する際、銀行口座やクレジットカードと紐づけをするタイプの本格的なものと、レシートを読み取って入力してくれる機能が中心の簡易なものとに大別される。
このYouTubeのご夫婦も言っていたが、銀行口座やクレジットカードといった重要な個人情報をアプリに入力するのは不安であるという考えはある。アプリのサイバーセキュリティ対策が盤石というわけではないだろうから、迷った場合は、銀行口座等と紐づけない、シンプルな機能のもので十分ではないだろうか?
特に、サラリーマンを退職し年金生活になる場合、個人事業者と違って、収入は基本的に年金収入となる。このため、収入は考慮せず、支出にフォーカスすることが出来るので、簡易なアプリを使って、支出管理中心に始めるのがいいだろう。
この動画では、家計簿アプリのレシマルを使っている様子が紹介されている。
レシートをスマホのカメラで撮ると、アプリが勝手に整理分類してくれる。レシートの枚数が多くなると、その度にスマホカメラで撮るのは面倒かも知れないが、かなり簡単で使い易そうに見えた。
家計簿を始める前にチェックしたい重要なこと
家計簿をつける目的は、支出の管理と可視化によって、無駄/不適切な支出を発見し、翌月以降の無用な支出抑制に繋げることである。
それは、みんな認識した上で始めるのだろうが、その前に考えておきたい重要なことがある。それは、家計簿を使った節約の先にある、「節約の目的」を明確に意識することである。
例えば、無駄な支出を削れた分、旅行とか外食に充てるとか、住宅のリフォームや耐久消費財の買い替えに充てるとか、或いは、積立投資の額を増やすといったことである。家計簿をつけることは面倒だし、節約にはストレスを伴う面があるので、それをすることによって得られるメリットが無いと続かないからだ。
また、そのためには「数値目標」、具体的にいくら節約で浮かせるかを決めておく必要がある。ただ、むやみやたらに支出額を抑えるのはストレスフルだし、一定の目標額の節約を達成したら、後は自由という方が頑張るモチベーションが沸くからである。
一旦、家計簿を使うことによって浮かせたい金額を具体的に決めると、後は、毎月(或いは週次で)レビューをしていき、目標額を達成できたか、出来なかった場合には何が原因だったかを分析し、翌月以降に反映させるのである。
このレビューを継続して行くと、効率的、言い換えると、楽に節約ができるようになり、それをゲーム感覚で楽しめるようになれば大成功である。
+αの収入源も考えてみる
年金生活の場合、年金の受給額は十分でないことが多いだろうから、支出の管理によって支出を減らすだけでは限度がある。
そうなると、無理のない範囲で、収入を増やすということも考えた方がいい。
このYouTubeチャンネルのご夫婦はYouTubeからの収入が月に10~15万円位あるという。ただ、YouTubeとか、ブログ、SNSで収益を得るまでには2~3年頑張らないと行けないので、誰でもできるわけではない。
ただ、ちょっとしたアルバイトでも月に数万円程稼げると、かなり違って来るので、いろいろ試してみるのも良いだろう。
あと、このご夫婦は、個人年金と若干の金融収益(確か外債の利子?)があるそうだ。こちらも原資が必要なので、やはり現役のうちにコツコツと準備をしておく必要がある。
いずれにせよ、定年前の段階、再雇用のタイミングでもいいので、やっていない人は、家計簿を使った支出管理を始めてみてはどうだろうか?