定年準備と老後資金、家計簿をマメにつけている割にはお金が貯まらない人の特徴

老後資金を捻出するためには家計簿が必要となりそうだが…

 老後資金を意識して貯め始めるのは、普通は50歳を過ぎてからだろう。

働き盛りの30代、40代は「今」やることが一杯あって定年後のことなんて特に意識しないだろうし、住宅ローンとか子供の教育費等で精一杯だからだ。

 ただ、50歳を過ぎて老後資金を貯め始める場合には、これから先、出世や転職によって年収アップを図ることが難しいので、「節約」によって上手く積立投資資金を捻出することが非常に大切だ。

 そして、上手く「節約」するには、家計簿(アプリでも紙でも)を使った管理が必要となるだろう。 

家計簿をマメにつけている割にはお金が貯まらない人がいる?

 家計簿は節約を遂行するにあたって重要だと考えられるが、家計簿をマメにつけている割には、お金が貯まっていない人が周りにいないだろうか?

 学生時代を振り返ると、ノートをビッシリと真面目に取っているにもかかわらず成績はそれほど良くなかったり、体育会で早朝練習をしているにもかかわらずレギュラーになれない同級生はいなかっただろうか?

 やはり、真面目なだけでは結果を出すには不十分で、それなりのコツとか要領の良さも必要だと考えられる。

 そこで、家計簿をマメにつけている割にはお金が貯まらない人の特徴を考え、

同じ様な事態に陥ることを回避し、上手く家計簿を使って、老後資金形成に向けて「節約」を遂行していきたいものである。 

ゴール設定が無い

 家計簿をマメにつけているにもかかわらず、お金が貯まらない人の特徴としては、まず、ゴールの設定が無いということが指摘できる。

 特に具体的なゴール設定が無いと、家計簿を付けること自体が目的となってしまい、肝心の節約をするというアクションまでつながらないからだ。

 そして、ゴール設定というのは金額を伴う具体的なものが必要だ。

例えば、「半年後の国内旅行代金30万円を貯めるという目的のために、毎月5万円を○○銀行の口座に貯める」というイメージである。

 ここで重要なのが、目的(国内旅行のため)と、金額(30万円)と、期間(6か月間)の3つを少なくとも設定することが必要ということだ。

 そうすることによって初めて、「月5万円」を捻出するというアクションにつながるからだ。

ここまでやらないと、家計簿にデータが入力されるだけで、何の変化も生じない。 

毎月、月末に当月のレビューを行い、課題を翌月以降に活かせるようにする

 家計簿をマメにつけている割にはお金が貯まらない人の、もう1つの特徴として、

「レビューを行わない」ということが挙げられる。要は、やりっ放しで終わってしまうというタイプである。

 サラリーマンであると、予算を設定させられ、結果についても普通は詰められるので、否応でも定期的にレビューをさせられることとなるだろう。

 しかし、プライベートと仕事は別ということで、貯金の方は適当にやってしまうと残念な結果になってしまう。

 「節約」の継続的な遂行にあたっては、特に開始1か月目が重要である。

何故なら、「節約」はストレスを伴いがちだし、生活をしていると急な出費もあるので、なかなか思った通りには進まない。そこで、無理をし過ぎていないか、初期のうちにチェックをして、可能な範囲で続けることが大切だからである。ストレスに負けて途中で辞めてしまうということを避けるように工夫しなければならない。

 また、反対に余裕がある月は目標以上に貯めてもいい。

そのあたりの柔軟性が求められるので、毎月のレビューと、その結果を翌月以降に反映させることが必要なのである。 

モチベーションが低い

 家計簿をマメにつけている割にはお金が貯まらない人の特徴として、モチベーションの低さも指摘できる。ある意味、これが一番重要な問題かも知れない。

 要するに、モチベーションが低いと、目標設定も十分な検討がなされず、毎月末のレビューも面倒くさいということで無視されがちである。

 この場合には、目標設定、何を自分は本当にやりたいのかということや、その優先順位を考えることが先であろう。節約によって、そのお金が貯まれば、自分にとってどんないいことがあるのか、具体的にイメージできることが必要である。

 老後資金の形成というのは長期間かけて行うものなので、それによって定年後、どのような違いが出来るのかを想像してみて欲しい。旅行、娯楽、子供への援助、車や家のリフォームへの資金、医療費の備え等、いろいろあるが、それによる効用を具体的に想像してみたらいいだろう。

 以上、家計簿をマメにつけている割にはお金が貯まらない人の特徴について考えてみたが、

節約を遂行するには家計簿(或いはそれに類するノートでのチェック等)は必要である。

その際、上記の留意点を意識した上で、実際に節約を始めて行きたいものである。