お金に関する、スピリチュアル系と自己啓発系の話について考えてみた

. お金に関するスピリチュアル系や自己啓発系の話も気になってしまう…

 今回は、金融や投資に関する科学的・理論的な話ではなく、いわゆるスピリチュアル系(スピ系)や自己啓発に関する話について考えてみたい。

 世の中には、経済学や投資理論の裏付けが無く、自分自身も金融や投資に関する経験が無いにも関わらず、お金を語る人は少なからず存在する。また、その手の書籍やウェブコンテンツも非常に多い。

 そういったお金に関するスピ系や自己啓発系の話が良いか悪いかということは別にして、興味を持つ人も多いのだろう。需要があるからこそ、この手のコンテンツを提供する人が絶えないのではないだろうか?

 実際、私自身もこの手の話を無視することは出来ず、高額セミナーにこそ参加した経験は無いが、本を買ってみたり、ウェブコンテンツを読むのは嫌いではない。

 お金とか投資というのは、運の要素も大きいので、この手の話にも興味を持ってしまうのかも知れない。

 そこで、今回は網羅性も体系性も無いし、私はお金に関するスピ系・自己啓発系に詳しい訳でも何でもないが、とりあえず、私が知っている範囲で、この手の話を簡単に整理して、今後どういう風に活用したり、留意すべきかを考えてみたい。 

1. 風水・ハード系

 まずは、お金に関する風水、ハード的な話である。

これだけで1冊の本が出来るくらいの大きなテーマなのだが、極々一部の私が知っている話について考えてみる。 

財布の形と色

 お金に関するスピ系、風水系の話には、財布の話題が出て来る。

よく聞く話として、財布は折り畳み式ではなく、長財布を使えということをよく聞く。

また、お金持ちは長財布を使っているという話も聞く。

 スピ系、風水系の人達は、統計・データを用いて、長財布を勧める訳ではないので、真偽のほどは定かではない。

 ただ、私はこの話を知りつつも、昔から長財布は使わずに、折り畳み式を使い続けている。

理由は、長財布は上着やパンツのポケットに入りきらない場合があり、不便だからである。それ以上に深い理由があるわけではない。また、今まで長財布を使わないことによって、金運が思わしくなかったと思ったこともないので、今後買い替える際にも、私は長財布を選択しないと思う。

 風水系と財布と言うと、財布の色にも、買ってはいけない色があるようだ。

その色は「青」(紺の様な濃い青ではなく、水色系)だという。理由は単純で、「青」は「水」を想起し、お金が水の様に流れてしまうからだという。

 実は、私はこの話は非常に気にしている。何故なら、私が知っている著名ブロガーの方が、誕生日にルイヴィトンの「青」(水色)の長財布に買い替えた途端、それまで年収5千万位だったのが、年収が一気に下降し始め、その後もなかなか経済的に復活できないでいるからだ。

 サンプル数は、これ1個だけなのだが、この青い財布のエピソードがあまりにもインパクトがあるので、私も青の財布は決して買おうと思わない。それだけでなく、青文字盤の腕時計も、私は買いたいリストから外してしまった。(もちろん、腕時計の文字盤の色に、風水の青財布の話が適用されるわけでもないのだが)。 

お札の扱い方

 お札の扱い方については、風水系、スピ系の話は数多く存在する。

まず、財布にぐちゃぐちゃに突っ込むのは論外で、きっちり伸ばして折り目なく財布に収めろとか、手前から、1万円⇒5千円⇒千円という高額紙幣の順に並べろという話を聞いたことがある。後者は、高額紙幣ほど心理的に崩したくないので、手前に並べるのがいいという理屈である。

 これもデータ的な検証がなされているわけではないので、真偽のほどは定かでは無いが、ただ、「お札を雑に扱う」⇒「お金の使い方も雑になる」、という関係はわからないでもない。

 まあ、神経質にならない範囲で、出来る範囲でやっても損は無いのかも知れない。 

2. 高いものを買う

 次は、スピ系、風水系というより、いわゆる自己啓発系でよく聞く話かも知れない。

普段自分が持っていない、或いは、憧れていた一流品を思い切って買ってみろというものだ。

例えば、こういったものの購入・消費が勧められることがある。 

  • 高級時計、バッグ等のブランド物
  • ミシュラン☆付きレストラン
  • 一流ホテル、ビジネス/ファーストクラス等の旅行関係

まず、一流品を身に着けることの効果として、「自分の殻を破る」的なことが挙げられる。

例えば、オーデマピゲのロイヤルオークを買って自分に自信が付くようになったとか、他の時計が気にならず長く使えて実は経済的だとか、成功している人から指摘されモチベがあがったとか、「視座が高まり」自己研鑽する意欲が湧いてきたとか、その手の話である。

 他方、高級レストランとか高級ホテルの様なサービスは、ブランド品と違って、1回切りなので、「一流のサービスを経験によって学ぶ」的な、勉強目的で推奨されることが多そうだ。

 無理なローンを組むとか、この手の支出の影響が後々に響かない範囲であれば、やってみてもいいかも知れない。ただ、とりあえず1つくらいに絞っておかないと、贅沢志向ばかりみについてしまうと逆効果なので、その点は注意したいところである。 

3. 「お金は使えば使うほど豊かになる」系の話

 さて、財布や、1つの高級品位までなら、スピ系、自己啓発系の言うとおりにやっても、大したリスクは無いだろう。

 しかし、何十万円もする情報商材を買わされたり、更には乗せられて安定したサラリーマンからフリーランスに転身させられてしまうと、傷が深くなり過ぎる。

 スピ系、自己啓発系を参考にするのも良いが、そこは冷静な判断が出来るようにしておきたい。

 この手のリスクの高い自己啓発系の話でありがちなのが、「お金は使えば使うほど豊かになる」系の話である。

 いろいろなパターンがあるが、例えば、「お金を自分が使えば、自分のお金は減るが、その分は誰かに渡ることになる。この様に、『お金の流れ』は変わらないので、お金の循環を良くするように行動すると、そのお金は巡り巡って自分に返ってくる」という「お金の循環」系の話はその典型である。

 また、「お金の循環」論者は、節約・倹約をディスりがちである。「ケチケチしたところで、大して今までお金は貯まらなかったでしょう。周りの倹約家を見てみて下さい。お金持ちになってないでしょう。」といった話である。もっともらしいことを言っているようにも聞こえるが、倹約・節約系でお金持ちになった人は一貫して地味な暮らしをしているので、外から見てもお金持ちには見えないことが多いというのがポイントなのであるが…

 或いは、「会社の経営者は、店舗、雇用、仕入れ等に多額のお金が要るが、利益は自分がお金を払った後に付いてくる。従って、お金を最初に出さない限り、お金持ちにはなれない」と言ったものもある。確かに仰る通りかも知れないが、サラリーマンに会社経営者の話をしたところで、すぐに応用できることはない。

 以上の様な話を、断片的に私がしてもピンと来ないかも知れない。

しかし、お金に係る自己啓発系のプロは、この手の話を実に上手く語る。そして、「節約ではお金持ちになれない」とか「お金は先に出さないと自分に戻ってこない」系の話は、サラリーマンにとっては新鮮だったりもするので、結構惹きつけられたりもするのである。

 そういうわけで、「先にお金を使え」「お金は使えば使うほど豊かになる」系の話は本と1回のセミナーに留めておくといいのだが、そこから先の行動、高い商材の購入とか、勢いからの起業独立は慎重になった方がいいだろう。