定年後、「ひとり起業」が出来れば非常に楽しい?
定年後の課題としては、お金、健康、家族との関係、趣味娯楽等、いろいろあるが、
「自分の居場所」をどう見つけるかという抽象的であるが、重要な課題がある。
この点、楠木新さんの名著「定年後」では、自分が納得できる「仕事」に就いている人達は、充実した生活を送っていることが多く、「居場所」を見つけられているという。
それは、お金をいくら稼げるかということではなく、自分の存在感を社会との関りの中で発揮できているのがポイントかと思われる。このため、「仕事」といってもNPOのような非営利団体で活躍したり、大学で学び直して、そこで存在感を発揮できればOKである。
定年後は、年金とかそれなりの貯えがあれば、収益は低くても「ひとり起業」を営むことができれば、やりがいのある充実した老後を送れそうである。自分が自由に、得意でやりたいことだけをやって、たとえ月数万円程度でも稼ぐことが出来ればいいだろう。
とは言え、ネットで月5万円稼ぐのは楽ではない
定年後の「ひとり起業」の留意点としては、とにかく、お金の面でリスクを取らないということが指摘できる。定年後にビジネスで失敗してしまうと、もう挽回が効かないからだ。
その意味で、オフィスも在庫も借入も不要で、人を雇う必要が無い「ひとり起業」となると、ネットを介したビジネスとなろう。
ただ、ネットで月5万円程度を稼ぐのは、それ程簡単ではない。
そのためには、ブログやSNSである程度のフォロワーを集め、その人達に対して、自分自身のプロダクトを売る必要があるからである。
別のブログ記事でも書いたが、ネットで月に5万円程度稼ぐには、「お茶会」が有力な候補の一つと思われる。「お茶会」とは、ブログやSNS或いはメルマガで集客して、喫茶店や貸会議室を会場にして、そこで自分自身の特技・趣味を語ることだ。例えば、参加費3千円(お茶代は別途)で4人集客できると売上は1万2千円となる。そして、月に数回開催し、その中で自分のプロダクトに興味を持ってくれる人がいれば、別途個人コンサルをやったり、ZOOMで10人位を集めてオンラインセミナーを展開していくのである。
収益化が可能な「お茶会」とは?
「お茶会」と言っても、ただ集まって決まったテーマについておしゃべりをするだけでは、たとえ3千円であっても、課金することは難しい。自分が何かについて教えることができる立場になる必要がある。
それでは、参加費を徴収できるような「お茶会」の例にはどんなものがあるかというと、
星占術とかタロットカードで占いができるとか、NISAやiDeCoの様な老後資金のFP的な話をするとか、自己啓発系のビジネス書について詳しい話をするといったものである。
単なる趣味仲間ではなく、参加者に何らかの指導・アドバイスが出来る講師の立場になることを目指す必要がある。
例えば、ミステリー系の読書をテーマに「お茶会」を収益化するにはどうすればいいか?
私の場合、これと言った特技があるわけではないが、ミステリーの読書は好きである。
したがって、実際にやれるかどうかは別として、ミステリー系の読書をテーマに有料の「お茶会」で集客するのは、どういった捻りが必要なのかを考えてみたい。
前述した通り、ミステリーの話題作について、参加者と一緒にワイワイしゃべって感想を言い合うだけでは不十分である。それだと、基本、割り勘の世界である。
割り勘の世界を抜け出し、参加料を取るには、何らかの専門性・深い知識を持って、参加者に有用な情報提供が出来る必要がある。
例えば、参加者と話をして、参加者が好きそうな本と概要を紹介するといったものである。
ただ、そのためには、参加者よりも圧倒的に多い読書経験とか中味の理解が求められるので、ハードルは決して低くはないだろう。
或いは、少し別の切り口で、自分自身でミステリーを執筆して、いろんな賞に応募をした経験があれば、作り手の話しが出来るので、集客できるかも知れない。
いずれにしても、単なる趣味のレベルであれば課金は容易ではなく、かなりの専門知識とか思考力が求められる。
とは言え、そんなに難しく考えなくても、参加者よりも相対的に詳しければ、収益化は可能だという見方もある。ただ、その場合は、わかりやすく、面白く説明が出来るプレゼン力が求められる。
まあ、このあたりはやってみないとわからないところがある。
現役時代の本業と違って、稼がないと生活できないというプレッシャーは無いので、とりあえず挑戦してみればいいのではないだろうか?