50代サラリーマンは、そろそろ考えてもいい「死ぬまでにやりたい10のこと」
50代と言うのは、明らかに人生の後半戦で、「死ぬまでにやりたい10のこと」を考え始めてもいい頃だ。今までは、仕事や家庭のことで精一杯で、こういったことを考える余裕は無かったかも知れないが、サラリーマンは「定年」(「役職定年」含む)が見え始める50代になると、仕事や時間における余裕が生まれるだろう。そして、時間的に余裕があり、一定の軍資金(退職金、相続、年金等)も揃う「定年後」を踏まえると、悔いが無い人生を歩むためにも、そろそろこのテーマについて考えたい。
しかし、私もそうなのだが、いざ「死ぬまでにやりたい10のこと」を書き出そうとしても、やりたいことがなかなか浮かんで来ない。
そこで、このテーマを考えるにあたってヒントとなる情報を、本やウェブ情報等を参考に乱読してみた。
「6本の柱」に分けて考えてみる
これは、コロナ期にブロガーのセミナーか何かで聞いた話であるが、自分の「夢」や「やりたいこと」を実現するには、まず、それらを実際にノートに書き出してみるのがいいらしい。
その際、仕事、家庭、財産、教養、健康、趣味の6つの項目に分けて考えてみると、思いつきやすいという。
例えば、「仕事」に係る「夢」について、私であれば、定年後に「ひとり起業」を成功させたいというのがある。ただ、なるべく具体的な方が望ましいらしく、「ひとり起業」を成功させ、現役サラリーマン時代の年収を超える(「ひとり起業」で「月収200万円以上」を達成)といった具合に書き出すそうだ。
注意点は、実現可能性とかは気にすることなく、まずは、単に希望を書き出せばいいということである。書くのはタダだし、後から修正・現実化するのは自由だからである。現実的な可能性を考えてしまうと、先に進まなくなってしまうからだ。
次の「家庭」というのは、「結婚」とか「出産」と言ったことではなく、もう少し広く、家族単位でやること等を自由に書けばいいそうだ。例えば、定年後に「宮古島に移住する」とか、「軽井沢に別荘を建てて東京と二拠点生活をする」とか、「今の家をリフォームして、書斎を作る」といったもので構わない。
「財産」については、誰でも簡単に思いつくだろう。「金融資産1億円」といったものでもいいし、私の場合であれば、「桐谷さんのような株主優待生活をしてみる」というのが思い浮かぶ。
面白いなと思ったのが「教養」というのが6つの項目に入っていることである。
これは、一般的な「教養」よりも若干広い意味で、「自己研鑽」「自己の能力アップ」と捉えてもいい。例えば、「英検1級を取る」とか「Chat GPTを使いこなしてブログを書けるようになる」といったものでいい。或いは、純粋に「大学の公開講座に通って、『源氏物語』をオリジナルで読めるようになる」といったものでも良いようだ。
「健康」は、これも「財産」と同様に、誰でも思いつきやすい項目だろう。「フルマラソンの大会で完走する」、「ゴルフでシングル・プレイヤーになる」、「体重を○○キロ台でキープ」するといった感じである。
私の場合は、視力回復運動を継続し、視力を2ランク程度回復させる、といったことが挙げられる。
「趣味」については、仕事一辺倒だったサラリーマンは、なかなか思いつかないかも知れないが、旅行(「47都道府県制覇」、「クルーズ旅行をする」)とか、読書(「竜馬がゆくを全巻読む」、「島耕作シリーズを全巻制覇」)等、やりたいことは探せるのではないだろうか?
「夢」には「日付」を入れることが重要
そして、これが一番重要なのだが、上記で探し出した「夢」や「やりたいこと」には、必ず「日付」を記載すること。「手帳で夢をかなえる」系の本やコンテンツは山ほどあるけど、共通して言っているのが、これ。「日付」を加えることで、初めて「夢」が「目標」に変わるというのが理由。
これは説得力のある話で、サラリーマンなら誰でもわかるだろうが、会社の事業部の予算「売上○○億円」というのは「今期」或いは「3年以内」という「日付」があるからこそ意味があるのである。「予算○○億円」は無期限でいいよ、というのであれば、実現しないまま終わるだろう。
それは、個人も一緒で、「日付」を記載することで、何をやるべきかという行動計画を人は考えるようになる。そして、目先の行動目標を達成し続けることで、適わないと思われた夢にも、いつか到達できるという理屈である。
「日付」を書けば、到底実現不可能な「夢」は排除されてしまうかも知れないが、それは構わない。これを機に、実現可能な「夢」を現実化することが出来たら、非常にいい話である。
高級な紙のノートに「夢」や「やりたいこと」を書き出す
これは私の考えであるが、上記のプロセスを経て、「夢」や「やりたいこと」が思い浮かんだ場合、それを高級な紙のノートに書き出すのが良い。
ここで「高級」というのは、1冊3~4千円位の最高級ノートである。
ロルバーンのノートでも悪くは無いが、どうせやるなら、モレスキンとか、LAMYあたりを使って欲しい。3~4千円でも、そのカテゴリーの最高級品を使うのは気分がいいし、使ってみないと勿体ないので、とりあえずやってみる気になるからである。
そして、すぐやること
「死ぬまでにやりたい10のこと」を考えてみたいと思った場合、とにかく、すぐに始めてみることである。特にお金がかかるわけでも、スキルを要することでもないので、今晩でもモレスキンを買うなり発注するなりして、今週末くらいから早速始めてみてはどうだろうか?
「10個」と数を限定すると考えてしまうので、まずは「やりたいこと」を書けるだけ書き出してみるというのも現実的な方法
実際にやってみると気がつくかも知れないが、「10個」思いつくというのは意外と難しい。「10」というのは結構限られているので、思いつくまま書いていいと言われても、自ずと頭の中で抑制してしまうからだ。また、仕事、家族、財産、健康…という6つの項目に沿って考えてみると、項目ごとのバランスを考えたり、とにかく「10個」と言われると、かなりの制約が生じてしまうのだ。
そこで、良い方法としては、まず思いつくがままに、全く自由に、「夢」や「やりたいこと」を書き出してみる。その中には、「家の近くに新しく出来たラーメン屋に行ってみる」とか、「セブンイレブンの新作スイーツを食べる」といったごくごく簡単なものでもOKである。
思い付くまま、書き出せるだけ書いてみて、最後に吟味すればいいのである。
これは、新年に今年やりたいことを考える際に使える手法であるが、「死ぬまでにやりたい10のこと」を探し出す為にも応用できるだろう。
例えば、ということで、今から5分間、私が思いつくまま、やりたいことを以下、順不同で書き出してみる。
- ジュラシックワールドの最新作を見る
- 千疋屋総本店の桃パフェを食べる
- 「透明人間は密室に潜む」(阿津川辰海著)を読む
- 軽井沢に旅行を兼ねて別荘市場を調べに行く
- 阪神タイガースの2025年のリーグ優勝を見る
- 2026年中にブログの月間PV10万達成
- ミシュラン三ツ星のレストランに行く
- フェラーリの正規ディーラーに冷やかしに行く
- 湘南の海の家に行く
- 仙台で牛タンを食べる
- 人形町今半ですき焼きを食べる
- 国会図書館でGainerの90年代のバックナンバーを読んで90年代を回顧する
- 「謎の香りはパン屋から」(土屋うさぎ著)を読む
- モーツアルトのドンジョバンニを見に行く
約5分間で、とりあえずこれぐらい出て来る。
休日等の落ち着いた時間に、時間無制限でやってみると、かなり出て来るだろう。
そして、何日間かけてやってみると良い。
せっかく、モレスキンとかLAMYの高級ノートを買ったのだから、書くスペースは十分にある。最初の方で思いつくまま書き出してみて、その中で10個を厳選すればいいだろう。
そして、今年中に簡単に達成できそうなものは、別途、「2025年中にやりたいこと」に書き写して、実際に実現すると充実感・達成感を得られるはずだ。
サラリーマンを長く続けていると、現実的になり過ぎるかも知れないので
私の様に、サラリーマンを30年以上も続けていると、とにかく現実的になりがちである。そうなると、「夢を書け」と言われても、余計な自制心が働き過ぎて、なかなか思いつかない。ただ、「定年後」は自由なことが出来る非常に恵まれた期間であるので、有意義な過ごし方をするために、50代のうちから「やってみたいこと」を考え始めておきたい。