老後資金の形成に関して、50歳を過ぎてから本格的に準備を始めるとなると、「節約」を如何に上手く遂行できるかがカギとなる。
何故なら、50歳を過ぎると、社内昇格や転職による収入増は期待しがたく、支出を「節約」によって積立資金を捻出する方が現実的だからである。
節約に向いているのは、「現金派」か「キャッシュレス派」か?
節約を始めるに当たっては、私はずっと「現金派」が正解かと思っていた。
理由は単純で、お金を使うという実感と証拠が財布を見ると明らかであり、財布に残っている現金が減ると否が応でも節約せざるを得なくなるからである。
しかし、節約名人は「キャッシュレス派」というのが気になった…
私は老後のための資産形成に向けて、節約を本格的に始めてみようと考えている。
節約の実行に際して、節約名人である「くらま」さんの本を熟読していた。
くらまさんというのは、東京都内で1人暮らしをしながら社会人1年目で300万円もの奨学金を一気に返済し、その後の4年半で2000万円もの貯蓄を達成した節約の名人である。
くらまさんは、手取りの7~8割を貯蓄に回すという、「節約」を極めた方で、当然真似は出来ないが、一部でも実行できると、かなりの節約に繋がると私は考え、彼のコンテンツを参考にしようとしている。
その節約名人のくらまさんが「キャッシュレス派」と、上記の書籍で書かれているので、私は少し意外に感じてしまったのである。
まず、前提としてキャッシュレスと言っても、いろいろある
「キャッシュレス派」と言っても、キャッシュレスにもいろいろあるので、その内容をまず確認しておきたい。
クレジットカード、プリペイドカード、デビットカード、電子マネー、バーコード決済と、いろいろ種類があるが、その主役はクレジットカードであり、クレジットカードのキャッシュレスにおけるシェアは約9割を占めるという(2022年時点のキャッシュレス推進協議会のデータによる)。
従って、「キャッシュレス派」の節約に対するメインのツールは、クレジットカードということになる。
キャッシュレス派の強み
なお、最初に確認しておくと、くらまさんご自身は「キャッシュレス派」であるが、どんな人にも「キャッシュレス派」を強く勧めているわけではない。そのあたりは、人によって向き・不向きがあるということなので、そこは押えておいた方がいいだろう。
キャッシュレス派の強みは、「ポイント」だという。
これが結構、節約に効いてくるのだそうだ。
ちなみに、くらまさんは年会費無料の「楽天カード」を使用されているそうだが、これでも十分、ポイントのメリットを享受できるという。
それから、キャッシュレス派の強みは、「ログ」「使用履歴」が残るということだそうだ。
レシートとか不要で、家計簿等のお金の管理をしていく上で、非常に効率的だという。
これは、お金の使い道をキッチリ管理できている節約名人ならではのコメントだなと思った。
キャッシュレス派の弱み
他方、「キャッシュレス派」のくらまさんも、キャッシュレス派の弱みを明確に指摘されている。
それは、私が冒頭で触れたように、「使い過ぎ」リスクである。
特に高金利のリボ払い系とかは非常に注意する必要があるということだ。
まとめ:結局どう考えればいいか?
結局、節約に関して、「現金派」も「キャッシュレス派」も強みと弱みがある。
このため、自分自身の特性に応じた方を選択すべきである。
この点、ある程度節約が軌道に乗っていて、更に上を目指せる自信があるのであれば、ポイントを有効活用するために「キャッシュレス派」を目指すので良いだろう。
他方、これから節約を始める段階で、手元にお金があると使いがちという節約初心者の人は、キャッシュレスが便利と感じていても、軌道に乗るまでは「現金派」になってみるのがいいのではないか?
もっとも、両者はゼロイチというわけではなく、節約に慣れてくると、併用してもいいだろう。「キャッシュレス派」のくらまさんも、「現金には極力お金を入れない」という習慣が出来ていて、「現金」に対する配慮も欠けていない。
私自身は、ピュアな「現金派」の現状なので、節約生活が軌道に乗ると、ポイントを上手く活用するために、年会費無料の楽天カードを試してみてもいいのではないかと考えている。