私は50代になったので、老後資金を貯めるべく、積立投資を去年から始めた。
そのために、半年間位かけて、運用や節約といった、積立投資に関係のある情報収集や詳しい人の話を聞く等の準備活動を行った。
しかし、2024年はNISAに関する大改正があり、かなり盛り上がっていたのだが、私は当時はNISAには関心が無く、とりあえず積立投資を開始出来ればいいと考えていた。
私がNISAに関心が無かった理由
世の中のNISAに対する盛り上がりに反して、私が冷めていた理由の1つは、「非課税」といっても大した効果は無いだろうということだ。
私の場合は、想定運用利回りを5%程度としているので、NISA口座に満額の1800万円を投資したところで、年間の運用益は、1800万×5%=90万円。
そして、この運用益に対する税率は約2割なので、90万円×2割=18万円で、
当時の私は「なあんだ、最大限NISAで投資をしても、節税額は投資元本の1%か」と思っていたのだ。
もちろん今では、NISAの魅力は恒久減税であり、1年という単年だけで考えるべきではなく、10年、20年という長期スパンとか、複利効果も考えると、決してインパクトは小さく無いことはわかっている。
しかし、旧NISAのイメージもあり、「どうせ大した効果はないだろう」と何となく思っていたのである。
それから、NISAをやろうと思わなかった理由は、単に「面倒くさい」である。
事務手続とか、ペーパーワークが面倒くさいというイメージが私にはあったのだ。
そういうことから、私はNISA口座を開設することなく、オルカンとグローバル債券のインデックスファンドを投資対象に、積立投資を開始したのであった。
しかし、その後に追加投資をするために、別の金融機関に行ったところ、担当者からNISAを勧められた
私は早く開始したかった積立投資を無事始めることが出来たので、とりあえずほっとしていたが、別途普通預金に置いていた相続資産等の運用も始めたいと思うようになった。
そして、積立投資を行っている金融機関とは別の金融機関に、口座開設に行った。
それは、積立投資ではなく、一気に投資をする形であり、S&P500、米国ハイイールド債券ファンド、日本株高配当利回りファンドに約1/3ずつ投資をした。
その際に、金融機関の担当者から、「NISA口座を開いて、そこから投資をしませんか」ということを提案された。
私は、「面倒くさいから、別にNISAは考えていません」と、やる気の無い反応をしたのだが、その担当者は「NISAの口座開設の手続きは簡単ですし、開いておいて損は無いですよ」と割に熱心に推奨された。
その担当者は商品知識に詳しく優秀だと感じられたし、「ああ、これは銀行内でNISA口座獲得キャンペーン的なものがあるのだと」気付き、それなら協力してあげたいと思い、NISA口座開設をすることとした。
すると、言われた通り、本当にNISA口座開設は簡単で、何か書類に記入すると5分位で完了した。手元には、「「NISA」非課税口座開設にかかるご確認書」の写しが残っているので、これを書いたのであろう。
本当に、簡単にNISA口座は開けたのだ。
ただ、NISA口座の対象となる投資信託が意外と限られる
NISA口座は簡単に開いたものの、上限1800万円・年間上限額360万円は自由に活用できるわけでない。
年間の利用限度額が、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円と決まっている。
そして、NISA口座は1つしか持てないから、他の銀行で既に始めている積立投資はもはや使えない。そうなると、今回追加投資をした商品のうちから選択する他無いが、金融庁の基準を満たす金融商品しか対象になっていない。このため、NISAの非課税枠を利用しようと思っていたハイイールド債ファンドは毎月分配型なので、対象とならない。
そうなると選択肢は、S&P500投信か高配当利回りの日本株投信しかないので、今回はS&P500をNISA口座に振り向けることした。ただ、投資金額が300万円だったので、成長投資枠240万円から、60万円分ははみ出してしまうこととなった。
このように、NISA、年間上限360万円、トータル1800万円と言っても、制限がいろいろとあるので、その枠を使い切るのは意外と簡単ではないと思った。
今年も成長投資枠240万円分を使いたいのだが、そのためには何か新規投資を始めなければならず、どうするのか悩んでいるとこである。
NISA口座開設は簡単なので、とりあえずやってみたらどうか?
いざ始めてみると、NISAの非課税効果は恒久化されていて、キャピタルゲインにもインカムゲインにも適用されるので、私が当初思っていたよりもインパクトは大きい。
それに、手続きは極めて簡単である。
ネット証券で自力でNISA口座の開設が難しいと思えば、さっさと、金融機関の実店舗に行けば良い。担当者の言うとおりにすると、本当に簡単だし、そういう事務が面倒と考えるような人は、対面で相談できる実店舗を選択するのがいいだろう。
私としては、早めにNISA口座を開設したこと自体は悪い選択ではなかったと思っている。
50代は定年後に向けた老後資金を形成する最後のチャンスなので、あれこれ悩んだり、考えたりしないで、早めに行動をした方がいいのではないだろうか?