定年後の休日の過ごし方、「カフェで読書」はどうか?

サラリーマン生活が長いと、有意義な休日の過ごし方がわからない?

 定年後は、とにかく時間はある。それを有効活用しないと勿体ない。

しかし、私もそうだが、サラリーマン生活が長いと、土日は平日に備えてダラダラと過ごすこともあるため、有意義な休日の過ごし方に詳しいわけではない。

 そこで、定年準備の一環として、50代の現役サラリーマンの間に、定年後を想定して、平凡ではあるが、充実した休日の過ごし方をいろいろ試してみたいと思っている。 

例えば、「カフェで読書」というのはどうだろうか?

 今回、私がやってみようと思ったのは、「カフェで読書」である。

もちろん、カフェに行くことはあるし、読書も定年後を意識して、そこそこ始めたつもりである。

 しかし、カフェと読書の組み合わせは、今まであまりやって来なかったと思う。

定年後は、時間がたっぷりあるので、こういった、のんびりとした贅沢な過ごし方もあるのかなあと思い、やってみようと思った。

 ポイントは、心のあり方

 定年後は「カフェで読書」が楽しめると思った理由は、定年後には「こころの余裕」が出来ることである。サラリーマンの場合、いろいろとストレスの源はあるが、その中でも仕事に係るストレスが最大では無いだろうか?

 その場合、「役職定年」、「再雇用」、「退職」となるにつれ、どんどん仕事の責任範囲は減っていく。もちろん、その分、収入も下がっていくが、出世とか昇給に対する変な期待感も無くなっていく。

 そうすると、仕事に起因するストレスは減って行き、「嫌なことをしなくていい」という幸福感を味わえるはずである。

 定年後は、大きな喜びを見出すのは難しいかも知れないが、他方、「嫌なことはやらなくていい」ということは日々、意識できる。これをかみしめて過ごせるということは有難いことであり、平凡ながらも幸福感を感じることができるはずである。

 そして、「嫌なことをやらなくていい」ということを意識して、のんびりと「カフェで読書」をすることは、かなり幸福なことではないだろうか? 

まず、本を選ぶ

 以上が、定年後に「カフェで読書」をやってみたい理由なのであるが、

それを今やるには、まず、本を選ぶ必要がある。

 当然、自分が好きな本、読みたい本を選べばいいのであるが、問題はどうやって面白そうな本を見つけるかということである。

 私の場合、ミステリー系が好きなので、各年度のミステリーランキングを参考にする手もあるが、私が最近ハマっている方法は、YouTubeを参考にする方法である。

 YouTubeには「読書系」ユーチューバーという人達が結構いて、面白そうな本を紹介してくれるチャンネルが結構ある。私がおすすめなのは、ミステリー系を割と多く紹介してくれる「けんご 小説紹介」というチャンネルである。他にも、いろいろと参考にしているチャンネルはあり、ショート動画だと短時間でお手軽にチェックできるので便利である。

今回は、直木賞受賞作、一穂ミチ著「ツミデミック」を選んでみた

 YouTubeで検索したところ、一穂ミチさんの「ツミデミック」を読んでみたいと思った。

これは、コロナ期に書かれた作品であり、タイトルは「パンデミック」と「罪」を掛け合わせたものである。

 コロナ下という異常な状況で、人々が有する様々な悩み、隠しておきたい感情、そういったものが引き起こす「罪」をテーマにした短編集である。

 繁華街で居酒屋の客引きをしている大学中退の男性が、かつて自殺をしたはずの元同級生に会う話、コロナ下で流行ったフードデリバリーサービスのイケメン配達員を探そうとする主婦の話、幽霊が自分が亡くなる状況を知っていくという話、失業中の料理人の父親が子供を介して近所のひとり暮らしの老人と関わる話、妊娠した女子高生の父親とその母親にまつわる話等、盛り沢山な短編集である。

 短編集で読み易いということと、直木賞受賞作だけあって単なる謎解きに留まらない深い話、先が読めないストーリー展開等、いろいろと評判が良さげだったので読んでみたいと思った。 

カフェをどう選ぶ?

 本は「ツミデミック」に決まったので、次はカフェ選びだ。

カフェは家の近くのドトールとか、スタバとか、普段のお気に入りでいいのだが、休日だし、定年後は意識的にちょっと遠出をした方が気分転換になると考え、今回はその予行演習として普段行かない場所を探してみた。

 普段私が行く都心部は、銀座・日本橋エリア、そして、たまに六本木・麻布・青山エリアで、渋谷、新宿、池袋の巨大ターミナルには滅多に行かない。そこで、今回は渋谷に行ってみることとした。

 渋谷の比較的新しい高層ビルの「スクランブル」に行ってみたかったので、その5階にある、上島珈琲に行くこととした。

 お昼の時間帯だったので、お得なランチセットを取ることとした。

スパゲティと、上島の名物の「極黒糖ミルク珈琲」で、約2千円。

 渋谷の一等地で、これぐらいのスペースと雰囲気が確保できることを考えると、悪くはないだろう。

 ただ、失敗したのはランチタイムであったので食事をしたことである。

そうなると、肝心の読書の時間が減ってしまう。

それでも、短編を1つ読み終える余裕はあったので、カフェ&読書を十分楽しむことが出来た。

 また、普段行かないカフェでちょっとした贅沢をし、渋谷の雰囲気も感じることが出来たので、悪くない休日を過ごすことが出来たと思う。 

また、今後も時々、「カフェ&読書」を楽しんでみたい

 次回はランチタイムではなく、お茶の時間帯を選んで、日常的なカフェで読書を楽しんでみたいと思う。

 ちなみに、今回掛かった費用は、本代がブックオフで約1200円、カフェ代(ランチセット)が約2000円で、交通費を入れても4000円以内で収まった。

 定年準備中の皆さん、一度、休日の「カフェ&読書」を楽しんでみてください。